建設業

建設業で材料費が先に出るときはどうする?資金繰りを整理する考え方

執筆令和財託 営業部
監修令和財託株式会社

各業種のご相談窓口として実際にお受けしている内容をもとに、事業者様の状況に沿った視点で整理しています。

令和 INDUSTRY 業種別 建設業 建設業で材料費が先に出るときはどうする?資金繰りを整理する考え方 FOCUS 材料費 発注 支払日 REIWA ZAITAKU / FACTORING

建設業では、「工事は進んでいるのに材料費の支払いが先に必要になる」「請求書は出せる見込みがあるが、入金まで待てない」「外注費だけでなく材料費も重なって月末が厳しい」といった悩みが起こりやすくなります。

特に建設業は、売上が立つ前後で現場を動かすための支払いが先に発生しやすく、材料費の負担が手元資金を圧迫しやすい業種です。

仕事があるのに苦しい、という状態になりやすいのは、この支払いタイミングのズレが大きいからです。

この記事では、建設業で材料費が先に出るときに、なぜ資金繰りが苦しくなりやすいのか、相談前にどこを整理すればよいのかをわかりやすく解説します。

そもそもの仕組みや向いているケースを先に知りたい方は、ファクタリングとは?仕組み・向いているケース・相談前に知りたい基本を解説からご覧ください。

建設業は材料費が先に発生しやすい

建設業では、現場を進めるために材料の手配を早い段階で行うことが多くあります。

そのため、工事代金の入金より先に、材料費の支払いが必要になる場面が少なくありません。

たとえば、次のような流れです。

  • 工事が決まる
  • 材料を発注する
  • 現場を進める
  • 請求書を発行する
  • 後日入金される

この流れだと、材料費は売上入金よりかなり前に出ていくことがあります。

そのため、請求書がある、あるいは今後発行予定があるとしても、手元資金は先に苦しくなりやすくなります。

材料費だけでなく他の支払いも重なりやすい

建設業では、材料費だけが問題になるわけではありません。

同じタイミングで次のような支払いも重なりやすくなります。

  • 外注費
  • 人件費
  • 重機や車両関連費
  • 現場運営にかかる諸経費
  • 月末の固定費

このため、材料費が先に出ること自体も負担ですが、それが単独ではなく複数の支払いと重なることで、資金繰りはさらに厳しくなります。

売上があるのに苦しいのは珍しくない

建設業の資金繰りでは、「仕事があるのに資金が足りない」という状態が起こりやすいです。

これは経営がうまくいっていないからというより、請求と入金のタイミング、そして先出し費用の大きさが原因になっていることが多くあります。

特に材料費は、現場を止めないために必要な支出なので、後回しにしにくいのが特徴です。

そのため、請求書の入金がまだ先でも、現場を進める以上は先に払わざるを得ない、という状況になりやすくなります。

工事規模が大きいほど負担も大きくなりやすい

案件の規模が大きくなると、売上見込みも増えますが、そのぶん材料費の立替も大きくなりやすくなります。

そのため、売上規模が伸びていても、手元資金には余裕が出ないことがあります。

むしろ、受注が増えたタイミングほど、

  • 材料費の先払いが増える
  • 外注費が増える
  • 現場数が増えて立替が重なる

といった形で、資金繰りがより厳しく感じられることがあります。

建設業でよくある材料費まわりの悩み

建設業の事業者様からは、次のようなお悩みをよく伺います。

  • 材料の仕入れ代金を先に払う必要がある
  • 請求書は出せても入金は翌月以降になる
  • 外注費と材料費が同時に重なる
  • 現場を止めたくないが手元資金が厳しい
  • 月末までに一時的な資金が必要
  • 銀行融資の結果を待つ時間が取りにくい

こうした悩みは、建設業ではかなり実務的で現実的なものです。

建設業の資金繰り全般については、建設業の資金繰りが厳しくなりやすい理由とは?よくある原因と相談の考え方もあわせてご覧ください。

まず整理したいのは「どの案件で何が先に出るか」

資金繰りを整理するときは、全体を漠然と見るより、案件ごとに整理したほうが進めやすくなります。

特に、次の内容を見えるようにすることが大切です。

1. 今回対象にしたい請求書

どの案件の請求書をもとに相談したいのかを明確にします。

取引先、金額、発行日、入金予定日がわかるとスムーズです。

2. 先に必要な材料費

どの材料にいくら必要なのか、時期も含めて整理します。

3. 材料費以外の支払い

外注費、人件費、諸経費など、同時期に重なる支払いも整理します。

4. いつまでに必要か

「今週中」「月末まで」「支払日まで」など、必要時期を具体的にします。

5. おおよその月商

月商に対して今回必要な金額がどの程度なのかを把握しておくと、状況説明がしやすくなります。

請求書だけでなく材料発注の流れも把握しておきたい

建設業では、請求書だけではなく、材料がどの段階で必要になるかも大切です。

たとえば、

  • いつ発注するのか
  • 支払い条件はどうなっているか
  • 現場開始前に必要か
  • 工程上いつまでにそろえる必要があるか

このあたりが見えていると、なぜ今資金が必要なのかを説明しやすくなります。

相談前にあると役立つ資料

建設業で材料費の資金繰りを相談する場合、次のような資料があると状況を伝えやすくなります。

  • 口座3か月分
  • 過去3か月分の請求書一式
  • 今回対象にしたい請求書
  • 本人確認書類
  • 法人なら決算書一式
  • 個人事業主なら確定申告書一式
  • 見積書、発注書、契約書など案件の流れがわかる資料
  • 材料費の支払い予定がわかる資料

全部が最初からそろっていなくてもよい場合はありますが、今ある範囲で整理しておくことが重要です。

書類の詳細は、ファクタリング相談に必要な書類は?事前に準備しておきたい資料一覧にまとめています。

材料費の問題は"単発"か"毎回起こるか"も見たい

一度だけ特別な案件で材料費が先に出るのか、毎回似たような構造で起きているのかによって、資金繰りの見え方は変わります。

もし毎回起こっているなら、今回だけでなく、今後も同じ悩みが続く可能性があります。

そのため、

  • どの取引先で起こりやすいか
  • どの規模の工事で起こりやすいか
  • 月末に集中しやすいのか
  • 材料費と外注費が重なるタイミングはいつか

まで見ておくと、より整理しやすくなります。

まずは「請求書の入金日」と「材料費の支払日」を並べる

建設業の資金繰りを一番整理しやすいのは、請求書の入金日と材料費の支払日を並べてみることです。

これだけでも、どこでズレが生まれているかがかなり見えやすくなります。

たとえば、

  • この請求書はいつ入金されるか
  • この材料費はいつまでに払う必要があるか
  • その間に他の支払いはあるか
  • いくら不足しそうか

この順に見ると、相談時にも状況を伝えやすくなります。

まとめ

建設業で材料費が先に出るときは、請求書の入金より前に現場を動かすための支払いが必要になるため、売上があっても手元資金が苦しくなりやすくなります。

さらに、外注費や人件費などが重なることで、月末や支払日前の負担は大きくなりやすいのが特徴です。

大切なのは、漠然と「苦しい」と感じるだけで終わらせず、今回対象にしたい請求書、入金予定日、材料費の支払日、必要金額、必要時期を整理することです。

そこがまとまっていれば、建設業ならではの資金繰り相談も進めやすくなります。

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